こんかいは、インパクトドライバーとドリルドライバーの違いを取り上げます。
初心者の方で、『インパクトドライバーとドリルドライバーのどっちを選ぶべきか?』悩んでる方も多いと思います。
「インパクトドライバー・ドリルドライバー」は、双方ビス締め穴あけができる電動工具ですが結論を先に言うと、
- 穴をあけることが多い方はドリルドライバーを選んでください。
- ボルトや長めのビスを、よく締める方はインパクトドライバーを選んでください
このページは、インパクトドライバーとドリルドライバーの違いを詳しく解説します。
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こんにちは、中古電動工具の取り扱いを専門とする株式会社アトラスの甲斐田です。私がレビューする電動工具は、最短で1週間から数ヶ月にわたって使用した私物のみです。
私のまとめ記事では、実際に何度も使用した商品を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。工具の買取業者として、耐久性が高く壊れにくい電動工具については深い知識を持っています。
私は価格も重要視していますが、特に使いやすさと丈夫さを重視した電動工具を選んで紹介しています。また、アウトドアが趣味なので、キャンプや釣りに適した電動工具やキャンプ用品についても情報を提供しています。
どちらもドライバーを電動化した工具になる?
【インパクトドライバーもドライバードリルも手動のドライバを電動化した工具です。】
呼称に「ドライバー」の文字が入っています。
どちらもビス・ネジ締めが得意で、電動ドライバーの部類になります。
インパクトドライバー・ドリルドライバーの違いは?
「用途と形がそっくりな2つの電動工具」いったいどこが違うんでしょうか?
- 打撃の有無
- クラッチ機能(トルク調整)の有無
- ビットの脱着方法
以上のことが両機の全く違う点です。
まずは、打撃の有り無しが作業にどう影響するのか?を解説します!
- 打撃あり→インパクトドライバー
- 打撃なし→ドリルドライバー
インパクトドライバーは打撃が加わるのでネジやボルトを締めるスピード速くなります。
一方のドリルドライバーは打撃がないため、締付のスピードは遅くなりますが穴をきれいに開けることができます。
- ネジ締めに特化してるインパクトドライバー
- 穴あけに特化してるドリルドライバー
以上のように覚えておくと、どっちを選ぶべきか迷わないと思います。
ただし、どちらも「ネジ締め・穴あけ・研磨」が一台でまかなえる電動工具です。
ここから、インパクトドライバーとドリルドライバーの用途を詳しく解説します。
インパクトドライバー用途は?
インパクトとは「打撃・衝撃」と言う意味です。
電動のドライバーに「打撃・衝撃」を加えた電動工具をインパクトドライバーと呼びます。
インパクトといえば、インパクトドライバーのことです。
ところで打撃が加わると、どんなメリットがあるのでしょうか?
- 堅い材料にビスを打てる
- 長い「ビス、ボルト」をはやく締める事ができる
- 大量のビスを短時間で打ちこむことができる
以上のメリットがあります。
インパクトドライバーが優れている点は作業時間が短縮できることです。
ネジ締めは、インパクトドライバーの方が圧倒的に速くなります。
また、木材に長めのビス・ネジを素早く打ち込むこともできるので「パワー・スピード重視」の方はインパクトドライバーを選んでください。
ドリルドライバーの用途は?
ドリルドライバーは穴開けが、もっとも得意な電動工具です。
ドリルというだけあって、木材やコンクリートの穴あけに向いているのはドリルドライバーです。
打撃がなく、一定の力が加わるので、ドリルで開けた穴はインパクトドライバーよりキレイに仕上がります。
つまり、正確な穴あけるときはドリルドライバーが適していると言うことです。
穴開け作業がメインの方はドリルドライバーを選んでください。
ビス締めのトルク調整ができるドリルドライバー
ネジ締めのスピードは、インパクトドライバーに分がありますが
ドリルドライバーは打撃がないので繊細な力でネジを締めたいときに向いています。
例えば、家電製品などのビスを脱着する場合はドリルドライバーを使ってください。
プラスチック製品などのネジ締めは、打撃が加わると衝撃で割れてしまうことがあるからです。
- ドリルドライバーは、繊細な部品のネジ締めに向いている
- 打撃が加わらないのできれいな穴あけができる
ドリルドライバーはクラッチ機能でトルクの調整が可能!
ここで、ドリルドライバーにだけ付いてるクラッチ機能ついて説明します。
【ドライバードリルは、なんといってもトルク調節機能がついていることです。】
トルク調整機能(クラッチ)がついている為、小さなネジの脱着作業に適してます。
締付け力切り替えリングは、目的の作業によってトルクの調整が可能です。
トルク調整ダイヤルは、数字が少ないほどトルクが弱くなります。
設定したダイヤルで定められた以上のトルクがかかるとクラッチ機能が働き空回りするようにできてます。
つまり、締めすぎを防止する機能です。
弱めのトルクでネジをしめると、材料を傷つけることはありません。
一方のインパクトドライバーはトルク調整ができないのでトリガーでスピードのコントロールをします。
パワーのインパクト・繊細なドリルドライバーお分かりいただけたでしょうか?
見た目でわかるインパクトドライバーとドリルドライバーの違い
インパクトドライバーとドリルドライバーは外見でも見分けることができます。
両機種の図解を見てみましょう!
ドリルドライバーはビットを取り付ける先端部分(ドリルチャック)に3つの爪があるのが確認できるでしょうか?
※ドリルチャックの部分です。
次にインパクトドライバーの画像を見てみます。
インパクトドライバーには3つの爪とドリルチャックがついていません。
スリープと呼ばれる部分で先端工具を取り付けます。
この部分が大きな違いです。
スリープとドリルチャックの違いは?
【インパクトドライバーは、スリープを引きながらワンタッチでビットを装着することができます。】
ドリルドライバーは、ドリルチャックを回しながらビットを付けるのでセットに少し時間が掛かります。
ビット交換を頻繁に行う作業があるとドリルドライバーは煩わしくなります。
一方のインパクトドライバーは、ビット交換の煩わしさがありません。
たかがビット交換ですが、このひと手間が両機の決定的な違いです。
ドリルチャック(ドリルドライバー)スリープ(インパクト)なぜ違うのか?
社長っ!ちょっと質問していいですか?
なんだよ?
いやっ!(汗)どうしてドライバードリルはチャック式なんですか?
インパクトみたいにスリープ式にすれば先端工具をワンタッチでつけれるんじゃないですか?
おっ!日下にしては気の利いた質問だね?(笑)
それじゃ、解説しよう!
ドリルドライバーがチャック式の訳は、穴をあけるためなんだよ!
三点の爪でビット振れがないよう、しっかりビットを押さえることができるからだよ!
これで、正確な穴をあけることがるようになるんだ。
たしかに、インパクトは、ビットが少しグラグラしますよね!
ドリルドライバーは、ビットがグラグラしません。
つまり、ビット振れはドリルドライバー方が少ないってことですね。
そういうことだ!
ドライバードリルは締めつけの速度が変えられる!
ドライバードリルには回転速度を切り替える機能が付いています。
低速は、慎重な作業や下穴をあけるときに使ってください。
化粧板などに下穴をあけるとき、回転がはやいと誤って化粧板を傷付ける事があるからです。
低速をつかい慎重に下穴をあけると、あやまって材料を傷つけることがありません。
一方のインパクトドライバーには速度を切り替える機能は付いていません。
速度調整はトリガーで行います。
インパクトドライバー・ドリルドライバーどっちがいい?
よく、初心者のお客さんに「どっちがいいのか」と質問されるのですが、どちらかを選べと言われたら【インパクトドライバー】になると思います。
用途は似てますが、インパクトドライバーは作業効率でドリルドライバーよりも優れています。
家電の修理は、ドリルドライバーの方が向いていますが、普通のドライバーを使えば何とかなります。
わたしの意見ですが、ビット交換がインパクトドライバーの方が楽で、どうしてもインパクトドライバーを使う頻度が高くなります。
ここがインパクトドライバーをおすすめする最大の理由です。
「高齢者・女性の方」がインパクトを選ぶとしたら10,8V~14,4Vがおすすめです。
重量は、1kg前後がいいでしょう。
現物を手に取って「重さ・フィット感」をたしかめて購入することをおすすめします。
ホームセンターで実物をじっさいに触れます。
- 自分の手に合うか?
- 重くないか?
- バランスはいいのか?
実際に持ってみないと分からないことがあります。
また、どれを選べばいいのか分からない方に「おすすめのインパクトドライバー」を別ページで紹介しています。
あわせてみてください!
ドリルドライバービットの種類
インパクトドライバー・ドライバードリルを購入すると先端工具が必要になります。
セットで買うと、ほとんどの場合プラスビット1本が入ってます。
ビット一本あれば、ネジ締めはできますが穴をあけたりすることはできません。
ここでは、ビットの種類をいくつか紹介します。
ドライバードリルのビット(先端)は、大きく3つに分けれます。
- 穴開け用:ビットで一番使用頻度が多く、種類も多いのが穴あけ用のものです。
- ネジ締め用:ネジ締め用は通常のドライバと同じでプラス、マイナスがあります。
- 研磨研削: 研磨や研削が可能なオプションパーツが用意されています。
木工作業では、ネジを使っての組み立・下穴開け・貫通穴・止め穴を開けることが多くなります。
「プラスドライバ(ネジ締め用)」と「ドリル(穴あけ用)」は用意してください。
プラスドライバはいくつか種類がありますが代表的なサイズは太さ6.35mm #2になります。
迷ったら+2のビットサイズを一本購入しとけば大丈夫です。
ネジはほとんど+2のサイズになってます。
ドライバードリルは揃えておいて損はなくインパクトドライバーと並ぶ基本の電動工具です。
インパクトドライバーと同じく、ドリルビット、ドライバビットは交換が可能となってます。
よくインパクトドライバと比べて
- 『パワーが足りない』
- 『長いビスの締め付けには向かない』
と聞きますが、最近のプロ用ドライバードリルは、7.2Vで45㎜程、18Vであれば90㎜位までなら余裕で作業ができます。
インパクトドライバービットの種類
インパクトドライバーのビット選びはドリルとほとんど一緒です。
ただし、ビットの差し込み口が6角になってないとインパクトドライバーで使えないので注意してください。
インパクトドライバーは、ドライバードリルよりも用途が多いのでビットの数も多くなります。
ここでは、初心者向けに最低限揃えたいビットの紹介をします。
インパクトのビットは種類がたくさんあるので、いくつかにしぼってみました。
- プラスビット
- 六角ビット
- ソケットビット
- 木工用・六角軸ドリルビット(下穴用)
- ドリルビット(各サイズ)
おすすめの「ブラスビット」
「スーパースリムトーション」40Vのインパクトドライバーにも対応した両頭のプラスビットです。
サイズは、2×125mmがおすすめ!
先端が見やすくネジ山にガッチリ食い込みます。
長寿命・衝撃吸収の最強型で耐久性も高いタイプ
建築・内装・電設・車両・建具・家具などに使えます。
おすすめの六角ビット
ベッドやテーブルなどの家具で使用する六角ビット。
4mm/5mm/6mmはよく使うサイズです。
各サイズがある10本ほどのセット売りを買うと便利です。
ソケットビット 首振りタイプ
ソケットビットは、首振りタイプがおすすめ!
狭い場所でもボルトの開け閉めができるのがこのタイプ!
木工用ドリルビット(下穴用)
ビスを打ち込む前に下穴を開けると木材がわれることがありません。
そんな時に使うのが木工用・六角ドリルビットです。
これがあれば、下穴を楽に開けることができます。
ビスの大きさによってドリルのサイズを変えることをおすすめします。
ドリルビット (木工・樹脂用ドリル)
木工用のドリルビットです。
鉄工用などの種類が豊富なので確認して買ってください。
インパクトドライバーも、ビットを交換すると「締付・穴あけ・研磨」などの作業をこなすことができます。
ドリルドライバに比べるとパワーがあるので、ソケットレンチを使って、ボルトの締め付けなどを行う場合は、インパクトドライバーの方が向いています。
また、上位クラスのインパクトドライバになるとタイヤ交換にも利用できます。
ドリルドライバー・7つの機能
①変則スイッチ/回転速度を2段階で切り替えます。
⓶トルク調整ダイヤル/最大の締め付ける力を調整できます。ドリルモード・振動ドリルモードがついてるタイプもあります。
③キーレスチャック/ビットの装着、取り外しの際には、こちらを手で回しチャックの開閉を行います。
④チャック/3本のつめ状のパーツがビットをつかみます。
⑤トリガースイッチ/レバーの引き加減で回転の速度が調整できるのが一般的です。
⑥バッテリー/充電式のバッテリーを装着できます
⑦正転・逆転スイッチ/回転方向を変えたり、回転のロックを行います。
まとめ
こんかいは、インパクトドライバーとドリルドライバーの違いについて説明しました。
用途は、ほとんど一緒なのですが「パワーのインパクト」・「繊細なドリルドライバー」といった使い分けをしてください。
しかし、ほとんどの方はドリルドライバーを購入した後にインパクトドライバーを購入しています。
理由は、ビスを打つ作業はDIYでもっとも多く、スピード重視のインパクトドライバーが使い勝手がいいからです。
分厚い木材や鉄などにビスを打つのであればパワーがあるインパクトドライバーには勝てません。