
DIYや庭の手入れをされる方にとって、レシプロソーは非常に便利な電動工具です。
特にマキタから発売されている18V充電式レシプロソーの中でも、JR184DZT、JR188DZ、JR189DZの3機種は人気が高く、どれを選ぶべきか迷われる方も多いのではないでしょうか。
レシプロソーとは簡単に言うと「電動のノコギリ」のことで、木材の切断や庭木の剪定、金属パイプの切断など、様々な用途に使用できる便利な工具です。
しかし、機種によって特徴や性能が異なるため、自分の用途に合ったものを選ぶことが重要です。
本記事では、マキタの3つの人気レシプロソーを徹底的に比較し、それぞれの特徴や魅力、そして最終的にどの機種がおすすめなのかをご紹介します。
実際の使用レビューやウェブ情報を元に、DIY初心者からプロフェッショナルまで、誰もが納得できる選び方をご提案します。
3機種の基本スペック比較
まずは3機種の基本スペックを比較表で確認してみましょう。
特徴 | JR184DZT | JR188DZ | JR189DZ |
---|---|---|---|
発売時期 | 旧モデル(マイナーチェンジ版) | 中間モデル | 最新モデル(2022年8月) |
重量比較 | 最軽量(約1.8kg) | 最重量(約3.7kg) | 中間(約2.5kg) |
ストローク数 | 0~3,000回/分 | 0~3,000回/分 | 3,100回/分 |
ストローク長 | 13mm | 32mm | 22mm |
切断能力(パイプ) | 50mm | 130mm | 130mm |
切断能力(木材) | 50mm(152mmブレード使用時) | 255mm(300mmブレード使用時) | 対応(具体値は公式情報なし) |
振動 | 大きい | 大きい | 低振動機構搭載 |
モーター | 標準 | ブラシレス | ハイパワーブラシレス |
LEDライト | あり | あり | あり |
それでは、各機種の特徴と魅力を詳しく見ていきましょう。
JR184DZT – コンパクトな入門機
JR184DZTは3機種の中で最もコンパクトで軽量なモデルです。
約1.8kgという軽さは、長時間使用する際や高所作業で大きなメリットとなります。
長所
- コンパクト&軽量設計: 持ち運びやすく、狭い場所でも扱いやすい
- 操作性: 2つの無段変速スイッチ(パドル・トリガー)を搭載し、作業状況に合わせて使い分けが可能
- 価格: 3機種の中で最も手頃な価格帯
- 工具レス仕様: ブレード交換が工具なしでワンタッチでできる
短所
- 振動が大きい: 小型ながら振動が大きく、長時間使用すると疲労感が増す
- パワー不足: 太い木材や金属には力不足を感じることがある
- ストローク長が短い: 13mmと短いため、大きな材料の切断には不向き
向いている用途
JR184DZTは、「竹を切ったり、枝打ちをしたりするレシプロソー」 として優れた性能を発揮します。
また、「密集した枝・地面スレスレから生えてる枝」など狭い場所での作業に適しています。
DIY初心者や、軽量で持ち運びやすいレシプロソーを求める方におすすめです。
ただし、「解体作業では、ほとんど使えません」 という評価もあり、用途を間違えると「使えないレシプロソー」と感じてしまう可能性があります。
多くのレビューでは、JR184DZTの使い道を「枝の剪定専用」と割り切って使うことが推奨されています。
JR188DZ – パワフルなワンハンドタイプ

JR188DZは3機種の中で最もパワフルなモデルで、大型の材料切断に適しています。
ストローク長が32mmと長いため、太い木材や金属パイプの切断も容易です。
長所
- 高いパワー: ブラシレスモーター搭載で切断力が高い
- 長いストローク: 32mmのストローク長で大型材の切断に適している
- 切断能力: パイプ130mm、木材255mmまで対応(300mmブレード使用時)
短所
- 重量がある: 約3.7kgと3機種の中で最も重い
- 振動が大きい: パワーがある分、振動も大きく手に伝わる
- 操作性: 上方向の切断や手を伸ばした作業が負担になりやすい
向いている用途
JR188DZは、その高いパワーと切断能力から、太い木材や金属パイプなど、大きな材料の切断に向いています。
プロ仕様のパワーを求める方や、解体作業など本格的な切断作業を行う方におすすめです。
アマゾンのレビューでは「庭木剪定用に購入。当機は重量バランスが良いので、松/梅/柿 等の樹形を整える為の上り下り時の携行は苦にならなかった。
パワーは申し分なくΦ50?も難なくこなし、高所作業は不安なく短時間で作業ができた」という声もあります。
ただし、重量とバランスの問題から、長時間の作業や細かい作業には向いていないため、主な用途に合わせて選ぶことが大切です。
バランスが悪い: 「3機種のなかでいちばんバランスが悪く腕を伸ばしたりするとすごく重く感じます」 という評価がある
JR189DZ – 低振動機構搭載の最新モデル
JR189DZは2022年8月に発売された最新モデルで、ハイパワーと低振動を両立した革新的なレシプロソーです。
カウンタウェイト機構を搭載し、振動を大幅に軽減しています。
長所
- 低振動機構: 「カウンタウェイト搭載による低振動機構」 により、作業時の疲労を軽減
- ハイパワー: 「ハイパワブラシレスモータの搭載によりΦ130mmまでのパイプ切断作業に対応」
- バランスの良さ: 「バッテリーが本体の真下にくる」 ため、重心バランスが良く、特に上向きでの作業がしやすい
- 適度な重量: 約2.5kgと、パワーと操作性のバランスが取れている
- ストローク数の多さ: 3,100回/分と3機種の中で最も速い
短所
- 価格: 3機種の中では比較的高価
- 一部製品でブレード着脱の問題: 一部ユーザーから、ブレードの着脱が難しい場合があるという報告がある
- スピード調整機能なし: 細かいスピード調整はトリガーの引き加減で行う必要がある
向いている用途
JR189DZは、その低振動設計と優れたバランス性から、幅広い用途に適しています。庭木の剪定から木材・金属の切断まで、多目的に使用したい方におすすめです。特に、「剪定をするときレシプロソー上向きにして使うことが多い」 場合や、「高い位置の枝などを切る」場合に他の2機種より優れています。
アマゾンのレビューでも、「振動が少なくて使いやすい」ことが高く評価されており、DIY初心者からプロまで幅広く使いやすい万能モデルといえるでしょう。
解体作業ではほとんど使えません。JR184DZTは小〜中規模の剪定や切断に特化したモデルです。
大型の木材や金属の切断、建築資材の解体などには向いておらず、こうした用途で使用すると「使えないレシプロソー」と感じる可能性があります。
Amazon | マキタ(Makita) 充電式レシプロソー 18V バッテリ・充電器・ケース別売 JR189DZ | レシプロソー
実使用シーンでの比較
実際の使用場面で3機種を比較してみましょう。
振動の比較
05:46機種の振動比較
振動は作業の疲労度と直接関係する重要な要素です。
アトラス工具のレビュー動画では3機種の振動の違いが明確に示されています。
JR184DZTとJR188DZは画面が大きく揺れるほど振動が激しいのに対し、JR189DZはほとんど振動がありません。
この違いは作業効率と疲労度に大きく影響します。「振動があるレシプロソーは、ブレードが鉄パイプに食い込むまでかなりの力でレシプロソーをコントロールしないといけません」 という指摘もあり、特に金属切断時の振動の差は顕著です。
また、振動が少ないことで切断中の材料の揺れも抑えられ、より正確な切断が可能になります。特に庭木の枝を切る際、「振動が大きいと、枝がブルブルと揺れて切りにくい」という問題が解消されます。
ハンドル位置とバランス
3機種のハンドル位置とバランスを比較すると、JR189DZが最も使いやすい設計になっています。
インパクトドライバと作りが似て、トリガー付近に重心があるため、持ちやすく操作しやすい設計になっています。
特に上方向の切断時や、手を伸ばした作業時のバランスは重要です。
JR188DZは重心が前にくるため、上方向の切断時に腕に大きな負担がかかります。JR184DZTは軽量ながらバランスが良いとは言えない設計です。
一方JR189DZは、「バッテリーが本体の真下にくる」 ため、特に上向きの作業で優れたバランスを発揮します。
切断スピードと効率
切断スピードを比較すると、JR188DZとJR189DZが高速切断に優れています。JR184DZTは小型軽量ながら、ストローク長が短く(13mm)、大きな材料の切断では時間がかかります。
JR188DZはパワーと切断スピードに優れていますが、振動が大きいため長時間の作業では疲労が蓄積しやすく、結果的に作業効率が落ちることがあります。JR189DZは「ストローク数・長 共にJR189Dが勝っているものの、本体自重が加わる分だけ切断スピードでは僅かにJR188Dの方が回るケースもある」という情報もありますが、総合的な使いやすさでは上回っています。
実際、「JR189DZを使った後にJR184DZTを使うと、振動の大きさが際立ちます」という感想からも、使用感の違いは明らかです。
価格比較
3機種の価格を比較してみましょう。価格は時期や販売店によって変動する場合がありますが、一般的な価格帯は以下の通りです。
本体のみ(バッテリー・充電器別売)の場合
- JR184DZT: 約13,500円~19,000円
- JR188DZ: 約19,000円~25,000円
- JR189DZ: 約18,000円~25,000円
フルセット(バッテリー・充電器・ケース付き)の場合
- JR184DRGT: 約60,000円(バッテリー1個付き)
- JR188DRGX: 約87,000円(バッテリー2個付き)
- JR189DRGX: 約87,000円(バッテリー2個付き)
JR184DZTは明らかに安価ですが、JR188DZとJR189DZはほぼ同価格帯です。すでにマキタの18Vバッテリーを持っている方は「本体のみ」の購入で十分です。この場合、JR188DZとJR189DZの価格差は数千円程度と小さくなります。
まとめ:JR189DZが最もおすすめな理由
3機種を比較検討した結果、総合的に見てJR189DZが最もおすすめできる機種です。その理由を以下にまとめます。
- 振動の少なさ: カウンタウェイト機構による低振動設計で、長時間の作業でも疲れにくい
- 優れたバランス: インパクトドライバーに似た形状で、特に上向き作業時に優れたバランスを発揮
- 十分なパワー: ハイパワーブラシレスモーター搭載でΦ130mmのパイプまで切断可能
- 適度な重量: 約2.5kgと、パワーと操作性のバランスが取れている
- 最新モデル: 2022年8月発売の新しいモデルで、前モデルの欠点をカバーした設計
JR189DZは、「JR189DZが最初に出てれば、JR188DZとJR184DZTを買わなかったと思います」 というレビューにもあるように、前モデルの欠点を改善した完成度の高いモデルです。
特に女性や年配の方でも扱いやすいという点も大きなメリットで、「わたしの妻に3機種を使ってもらったら、JR188DZは『怖くて使えない』と言われました。そのあと、JR189DZを使ってもらうと『これだったら、わたしでもなんとか使える!』といってます」という実体験からも、その使いやすさがうかがえます。
JR188DZとの価格差もほとんどないため、少しでも使いやすさを重視するなら、JR189DZを選ぶべきでしょう。
用途別おすすめモデル
最後に、用途別におすすめのモデルをまとめます。
JR184DZTがおすすめな方
- 予算を抑えて購入したい方
- 主に小径の枝や竹の剪定に使いたい方
- 軽量で持ち運びやすいモデルを求める方
- 狭い場所での作業が多い方
JR188DZがおすすめな方
- パワーを最優先する方
- 主に解体作業や太い木材の切断に使用する方
- 振動よりも切断力を重視する方
- すでにJR188DZを使い慣れている方
JR189DZがおすすめな方(多くの方にこちらをおすすめします)
- 多目的に使いたい方(剪定から解体まで幅広く)
- 振動の少なさを重視する方
- 長時間の作業で疲れにくいモデルを求める方
- 女性や年配の方など、振動の少なさを特に重視する方
- 上方向の作業(天井近くや高い位置の枝など)が多い方
いずれの機種も、用途に合わせて選べば非常に便利なツールとなります。特に決まった用途がなく幅広く使いたい場合は、断然JR189DZがおすすめです。少し価格は高めですが、その使いやすさと高い性能は、長く使えば使うほど実感できるでしょう。
DIYや庭仕事をより快適に、より効率的に進めるために、ぜひ自分の用途に合ったレシプロソーを選んでみてください。
この記事は、実際の使用体験やウェブ上のレビュー情報を元に作成しています。製品の詳細については、マキタ公式サイトや販売店の情報もご確認ください。また、価格は時期や販売店によって変動する場合がありますので、購入前に最新の価格情報をご確認ください。
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Amazon評価 4.7 筆者の評価 4.8 電源 18Vバッテリー式 切断能力 パイプ:外径130 木材:厚さ255(全長300mm木材用ブレード使用) ストローク数min⁻¹ 0~3100 ストローク長mm 22 寸法 410×81×182mm 重さ2,5kg 機能 低振動機構付き・LEDライト・ブラシレスモーター・防滴防じん・角度可動シュー工具レスブレード交換・ワンハンドグリップ仕様 関連記事 レシプロソーのまとめ記事→「レシプロソ-おすすめランキング「最強プロ用・DIY用」厳選11選」 ネットショッピングで最安を探す
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切断スピードも速くよく切れるのでおすすめです。
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ゼットソー替え刃 木材太枝用300mm P3.5 20110
厚めの木材を切るときに使うと重宝します。
切れ味も素晴らしく、作業時間が短縮できます。
ゼットソーは、ノコギリのメーカーなのでブレードも定評がありおすすめです。
ワンハンドレシプロソーJR189DZ・JR184DZT・JR188DZを動画で徹底比較
この記事の内容を動画でわかりやすく解説してます。
JR189DZ・JR184DZT・JR188DZを、わたしが徹底比較してますので見てください。
まとめ
まとめです。
こんかいは、小型レシプロソーで人気機種JR184DZTとJR188DZを比べながらJR189DZをレビューしました。
JR188DZとJR184DZTの欠点をよく研究して、JR189DZは作られてると思います。
後発販売のアドバンテージを十分活かした造りは、さすがマキタとしか言いようがありません。
正直、JR189DZが最初に出てれば、JR188DZとJR184DZTを買わなかったと思います。
こんかいは、低振動機構に焦点を当てて3機種を比較しました。
レシプロソーは、どのタイプを使っても振動が激しいタイプは使いにくいと感じる電動工具です。
JR188DZも184DZTも悪いレシプロソーではないのですが、どうしても振動が気になります。
因みにですが、わたしの妻に3機種を使ってもらったら、JR188DZは「怖くて使えない」と言われました。
そのあと、JR189DZを使ってもらうと「これだったら、わたしでもなんとか使える!」といってます。
女性・年配の方でも楽に使えるレシプロソー「JR189DZ」は小型タイプの最高峰と言っても過言ではないと思います。
最後になりましたが、別ページでおすすめのレシプロソーを11機種紹介してます。
JR189DZもランキングインしてますので、覗いてみてください。